柚子すき毎日

本と雲と雨と柚子と冬がすき。
主に本について書いています。本の内容もところどころでばらしています。
最近パソコンに向えなくてTBのお返しはしばらく出来そうもありません。コメントへの返事も遅れてて。本当にごめんなさい。
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
28293031   
<< May 2017 >>
LATEST ENTRIES
CATEGORIES
RECENT COMMENTS
RECENT TRACKBACK
ARCHIVES
Now Reading
Visitor
LINKS
My Blog List
PROFILE
OTHERS

スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | - | - | 

「カラフル」

カラフル
カラフル
森 絵都

無性に絵を描きたくなった
ミスドにも行きたくなった^^
烏のような漆黒もほんのりくすみがかかったような黒も日にあたり黄金色を放つ黒。
そんな瓦の一枚一枚を描く屋根や風にふかれる木や水を書くのが好きだった
自分もその一部になれた気がして。でも、描けなくなった。
賞を取ることが怖かった
誰かに期待されることが怖かった。今度も賞を取らなければ
私はとても心が弱い

真のあの海の絵をみてみたい。真の強さひとり気づいてた唱子に会ってみたい。

「おめでとうございます、抽選にあたりました!」
そんな声と共に現れた変な天使プラプラ。
イヤだって言ってるのに前世での罪を再確認させるためにもう一度下界で修行をさせられる。前世の記憶は下界で修行を積めばある時点で思い出してその罪を悔いることが出来たなら無事にもとに戻れる(らしい)
そんな適当な説明で主人公は睡眠薬を飲んで自殺を図りほんの10分前に死んだ小林真の体に入り込まされる。
目を開けると涙でぐしょぐしょの母と狂ったように喜ぶ父、ぶすっとした兄、満。そして驚きを隠せない医師たち。一見幸せそうに見える小林真。だけど彼は自殺した。小林真として生きる主人公。

片思いの子が結構なおばさんとラブホに入ってったら・・・うん、かなりショック。さらに親が不倫しててラブホから出てくる場面を偶然見てしまったら?今なら仕方ないかって思えるけど中学でそれ見たらきっと・・・一生口きかないって思っただろうな。軽蔑する。それどころか人間不信もいいとこかも。追い討ちかけるように尊敬してた父が誰かの失敗を喜んでて学校には友だちもいなくて兄ちゃんにはいじめられて・・・私も小林真のように自殺を選ぶかも。

この本は児童書だけど子を持つ親も読むといいなぁって思う。親が子供のこと知りたいように子供だって親の心ン中のこと知りたいんじゃないかなぁ。えらそうなことばっかり言ってる親って信用できないもん。
あの釣りにいった時の父の言葉、泣けた。2年間。2年間っていう時の長さを思うと真と同じように震えた。頭がジンと。いつも笑ってる人が強いわけじゃない。父は偉大だ。ますます思った。夫を父にさせてあげたいって。子供を産むことが女の幸せってよく言われるけど、女だけじゃなくて男もきっと幸せなはずだって。子育てできるって幸せ。その子の成長を願う幸せ。それは父にならないと絶対に味わえない。それを味わおうとしないなんてもったいないと思いません?

それにしても真の初恋の人ひろか。私は彼女に似てる。突然なにもかも破壊したくなる。長生きしたいのに死にたくなる。泣きまくってたのに次の瞬間にはケロっと笑って「デート行ってくるー」っていうたくましさ。泣いたり笑ったり苦しんだり苦しめたりめまぐるしい。ホント多彩(笑)
主人公が女としての魅力より「なぞの生物」としての興味ののほうが強まったと言ってたので夫にも聞いてみた。
質「私の魅力もそんな感じ?」
答「そうそう、そうなんだよな。わかるわかる」

あの、もしかして私のまわりにいてくれる人たちって私使って実験してる?


読書(ま行):森 絵都 | comments(0) | trackbacks(0) | 

「風に舞いあがるビニールシート」

風に舞いあがるビニールシート
風に舞いあがるビニールシート
森 絵都

一人暮らしの祖母がいる。
一緒に暮らしたい。だけど今の生活を変えたくない。
周りは木に囲まれ昔ながらの梁がありボンボン時計が時を告げる。
そんなひろい家に祖母は独りいる。
考えれば考えるだけどんどん胸ぎゅっと痛くなる。結局実行しないまま時だけが過ぎる。
「風に舞い上がるビニールシート」のエドの生き方、私には真似ができない。
けれどエドの日本での気持ち、仕事にエドを取られてるって感じてる気持ち、別れ初めて愛せた気持ちも、なんていうか痛いほどわかった。同じようなことで悩み苦しんでいる人がいたことで少し救われた気がした。
そして少女の一言。あれには参った。

自分以外の何かに熱中しそれに全てを捧げる人の話。全6話。
自分には出せない雰囲気を持ったケーキのためだったり
捨て犬だったり
10年前の約束だったり
何かのために我を忘れ自分を捨て生きる事って難しい。
子供が出来たら子供のために生きるっていう人もいる。
結局それは自分が楽しいから自分を捨てられるんだろうと思う。
私はそれになかなか気づけなかった。
「私はあなたのために我慢したのに」とか平気で言えた。やな人間だなぁ。
そんな私だけど今夢中になれるものってなんだろう?
コレのためなら全ての時間を割いてもいいっていうのもの。

あなたにはそんな何か、ありますか?

徒然草や伊勢物語を読んでみたいなって思った作品だった「守護神」。
堅苦しそうな「伊勢物語」が女運が悪い男の話だよなっていう解釈と聞くと親しみがわきません?考え方ひとつでその捕らえ方ってずいぶん変わる。適当に生きてきたんじゃないかって思わせる主人公の本当の姿となんで代筆を頼んだかっていう理由も思わずふきだした。主人公が真剣だからこそ笑えた。「ジェネレーションX」も少し似た雰囲気。この2つはとても笑えた。

こうやって思い出してみると先入観を利用した話が多かったなぁって思う。
ヒロミが作る様々なケーキに惚れこんでそのために飛び回る弥生が主人公の「器を探して」もまた先入観を巧みに使ってあるように思うし。ヒロミと弥生。人の見掛けってあてにならないなぁって思う。最後の弥生の考えはかなりびっくりした。

私は結構先入観に振り回されて生きてる

さて、この作品。予約を入れたときは図書館での所蔵数は1冊で予約も1人だった。なのですぐに借りられたんだけど直木賞の発表がありしばらくしてからもう一度借りようかなと思い予約ページを開くと所蔵数5冊。なのに予約件数18人。賞の効果ってすごい。

読書(ま行):森 絵都 | comments(0) | trackbacks(1) | 

「永遠の出口」

永遠の出口
永遠の出口
森 絵都

20年も前のこと。なのに未だにそれこそ昨日の夕飯よりもはっきりと思い出すことができる。自分と誰かを比べ劣等感を持った初めての日。
4月にしては暑かったあの日、お寺にそびえる杉から降り注ぐ光の中を駆け抜けて走っていた。友だちの家にはケーキや様々なお菓子、エブフライを初めご馳走の数々。ピアノを演奏する友だち。キティちゃんやミッフイーといったキャラクターグッズを渡すみんな。わたしは−とても場違いだった。
「永遠の出口」を読んで久しぶりに思い出した。あまりに違うその世界。
いずれ私たちの子供が生まれ育ちこの誕生日会というものに振り回される日があるのかもと思うと気が滅入った・・・

10歳から18歳。きっと男の子も女の子もめまぐるしく成長する。主人公である紀子もまためまぐるしく変化する。誕生日会に一喜一憂したかと思えば黒魔女(担任)と戦う勇気がなくて悩んだり、恋に敗れたり、両親が趣味程度の赤ワインの密造を知りぐれたり−
どの話も甘酸っぱい自分の過去を思わず思い出して本を閉じたくなる。

一番本を閉じた回数の多いのは『恋』妙なポジティブさで彼の電話を待つ主人公と自分が重なってかゆいにもかゆいにも・・しかもここ10年で全部してきたので尚更はずかしかった^^;

親になると人は子供の頃何を考えていたか忘れるんじゃないだろうかって最近思う。親が思うほどに子供の心は敏感で大人で・・・。例えば紀子がぐれたきっかけは赤ワインの密造だった。些細なことで親に心を閉ざす人って多いと思う。。「子供が大人の会話にはいっちゃいけません」私はたったこれだけの言葉で人と話すことが怖くなった。おしゃべりだった私はそれから人とあまり話せなくなった。そして誕生日の夜中に「あの子はダメだ」と言う両親の会話を偶然聞いてしまい親と、特にとても尊敬していた父とまったく話せなくなっていた。今でも必要以上に他人の目を気にする癖だけはなかなか抜けていない。

やっと30年。まだまだ元気。怒ったり泣いたり笑ったり。きっとこれからもっといっぱい失敗する。でも最近少々の失敗じゃめげない。どんどん図太くなってるもの。とにもかくにも生きるため。私たちは精一杯生きるために生きている。好きなことして生きている、言葉で言うのは簡単だけど難しい。だけど私も好きなことをして生きてゆきたいと思う。自分さえ幸せにできない人が周りの人も幸せになんてできない。なんて、そんなことを思いました。この本は本当によかったです。読み終わると前むいて歩こうって思えました。

子供が出来たら言ってあげたい。
失敗をいっぱいしながら自分のペースで精一杯生きてって。
私たちは絶対にあなたを見守り続けるからって。

ちょうど直木賞の発表があったときこの本を読んでいたのでちょっと得をしたような気持ちになりました^^
読書(ま行):森 絵都 | comments(2) | trackbacks(1) | 
 | 1/1P |