柚子すき毎日

本と雲と雨と柚子と冬がすき。
主に本について書いています。本の内容もところどころでばらしています。
最近パソコンに向えなくてTBのお返しはしばらく出来そうもありません。コメントへの返事も遅れてて。本当にごめんなさい。
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「トリツカレちゃったね」

トリツカレ男
トリツカレ男
いしい しんじ

「納豆品薄で謝罪」
アロエヨーグルトといい『あるある大辞典』の経済効果ってすごいっ
専業主婦でよかった。早めに買いに行こっと(笑)

さて、「トリツカレ男」を読みました。読みやすい。それに明るく優しい気持ちになれました。オペラ、三段跳び、探偵、サングラス集め、昆虫標本などなど、様々なものに取り付かれたように熱中してしまうジュゼッペが主人公。私もそんで納豆を今買い集めてる人もきっと納豆にトリツカレてるんだろうけど彼には負ける。
例えばオペラ。バイト先で注文を繰り返すとき、こんな感じ「で〜は〜 ごっちゅう〜もんを〜くりかえしますぅ〜」(たぶん)
仕事にならないんでしばらく暇をだされた。ただ店主もいい人でトリツカレ男を優しく見守ってあげてる(たまに彼のおかげで利益がグンと伸びるのからかもしれない)

そんな彼がサンドイッチ作りの次にはまったもの。それがペチカ。
ペチカに本当の笑顔が戻るようにと人間語を話せるハツカネズミに協力してもらってさらには今まで取り付かれたものの復習のように奔放する。

正直ジュゼッペがかっこいい。
私が思うに幸せな人っていうのは何か夢中になれるものを持ってる人だと思う。
タイトルはジュゼッペがハツカネズミに言われた一言。

私も夫にはまってみたいけれど、カレはある意味私からみたら宇宙人。だからこそ助けられるっていうのもあるんだけど・・なんていうか宇宙の端から端までドライブするようなもんだろうなぁ。ジュゼッペやペチカには憧れるけどホドホドが弱気に思うわたし・・・情けない・・・
読書(あ行):いしい しんじ | comments(0) | trackbacks(0) | 

「ポーの話」

ポーの話
ポーの話
いしい しんじ

スフスフ、スフスフ
うなぎ女たちの声。最初は違和感があった。だけど、スフスフ、スフスフ
雪の舞う空に実家の田んぼが広がった。春の日差しをさわさわと受けて水をたっぷり湛えた土が息をしてる姿。スフスフ、スフスフ。泡が浮かぶ。

いしいしんじさんの作品にしてはとても読みやすかったように思う。(慣れただけかもしれない)うなぎ女の子どもとして生まれたポーが上流から下流へ下って成長していく話。ほんっとポーは馬鹿だと思う。例えば人のものを盗んだら夜眠れなくなった。なんで眠れないかわからなかったりする。だけど馬鹿だけど彼は愚かじゃない。感情の「か」の字も解らない潜って泳いでだけのポーがいろんな感情を学んで行く姿は身に包まされる。さっきのは罪悪感で眠れないのだと思う。だけど罪悪感を言葉で説明するのってきっと難しい。

償いや悲しみや楽しさや喜びや愛するや恥ずかしいという気持ち
解ってる気でいるけど核の部分で私はまだ知らないんじゃないかなぁと思うとポーを馬鹿だといえなくなった。知った気でいる私のほうが馬鹿なんじゃないだろうか。

海沿いで暮らす老人の話、船いっぱいの花畑の話、埋立屋の話。たぶん、この話にはいろんな現代の問題が含まれてる。とても素敵な話だった。そして素敵な言葉がたくさん詰まった本だった。

大切なもの。これだけは失いたくないもの。ポーの人形のように。何だろう。なんだろう?
現実的なのはお金だけれど・・・でも違う。
これがあればきっとがんばれる。きっとがんばれる。離れてても姿が見えなくてもきっときっと。天気売りがずーっと続く空を愛したように空を見上げて今日も歩けると思うもの。

読書(あ行):いしい しんじ | comments(2) | trackbacks(2) | 

「白の鳥と黒の鳥」

白の鳥と黒の鳥
白の鳥と黒の鳥
いしい しんじ

童話も民謡も子供だったから気づかなかったのか優しい話に作り替えられていたのかわからないけれど子供のように無邪気で子供のように残酷な面を持つ話ってかなりあると思う。「白の鳥と黒の鳥」も2年前までは怖くて読めなかったかもしれない。江國さんの作品も怖くて読めなかったから。
私には『薄い金髪のジェーン』のようにうまく理解できない話もあった。『赤と青の双子』のように残虐すぎて先に進められない話もあった。でも、本を閉じてしばらくしてからゆっくりと思い返すとふんわりとしたあたたかい気持ちが湧き上がってた。
読み終わった後どうしようもないくらい深い海に突き落とされたように感じる話もあればふふ♪と鼻歌を歌ってしまう話もある「白の鳥と黒の鳥」全部で19の短編が詰まってます。
『オールド・ブラック・フォースター』スキですねぇ。最後のオチがなんともいえずいい味をだしてるんですよ^^もう少し早いけれどお花見に行った気分になれる(読んでるとき確かに私は満開の桜並木の下で酒を飲んでた)『緑春』
そういえば、最近丁寧に淹れた煎茶が飲みたくなる話によく出会うかも富士山

さて、明日は大好きな餃子を作る予定。さんまと玉緒さんの番組見てたら食べたくなった。食うゾー包むゾー、オー!
読書(あ行):いしい しんじ | comments(2) | trackbacks(0) | 

「絵描きの植田さん」

絵描きの植田さん
絵描きの植田さん
いしい しんじ,植田 真

しばらく前に夢を見ました
ベビーカーに乗せられた赤ちゃんが車に轢かれる夢
横断歩道はお母さんと一緒に渡りきってたはずだったのに・・・
夢占いの本にはどれもこう書かれていた
「今の状態を変えなければいけない。そろそろ違う方法で出発する時期」
「絵描きの植田さん」の主人公、植田さんのように私も耳を開き耳をすますすべを身につけて両の目をしっかりと開く時期にきているのでしょうか・・嫌なんですけど。冬の布団のようなこの生活をもしやヤメロと・・それは・・・(子供は欲しいけど)

ある事故で耳がほとんど聞こえなくなり大切な人も失ってしまった彼はある山間の村で静かに静かに暮らし始める。菜園を守るオシダさんに連れられ隣の町から一時避難してきた物知りなかわいらしい女の子メリときれいなそれはそれは美しいばけものを見に行く。村の山祭りがあり春が近づき植田さんとメリはまた違うばけものにも出会うことになります。
ポツリポツリと進んでいた話が氷上にできるスケートの輪を沿うように様々な色が飾られるように話は進む。メリを救った様々な絵たち。文中にでてきたそれらをみて胸が震えた。心がうごかされ植田さんのお願いを聞いた時話に心をぎゅっとつかまれた。私は一瞬オシダさんになったんだと思う。うれしかった。とても、とっても。

私は雪を掻き分け今は休んでいる田んぼに着きそれが燃え上がる瞬間を待つ
ぼっと火がついて大人たちはするめやもちを焼き始める。いつの間にやら熱燗が準備される。私たちは雪を塀にし、たくさんの雪だまを作り雪合戦を始める。次は大きな雪だるま対決。青やら赤やらのアノラックを着てベチャベチャになるまで走り回り書初めを投げ入れ上に上がれー!と叫ぶ。赤く照らされた私の顔、弟の顔、父の顔。火祭りをする植田さん達がうらやましくてうらやましくてたまらなかった。あの色濃く記憶に残る「どんど焼き」はもうないんだ。
読書(あ行):いしい しんじ | comments(0) | trackbacks(0) | 

「雪屋のロッスさん」

雪屋のロッスさん
雪屋のロッスさん
いしい しんじ

       例えば 目の前にあるパソコン
                例えば いつも使う箸

      目を閉じてみる。
              きこえる?

いろんな主人公たちのお話。全部で30。
なぞなぞが得意なタクシー運転手
生ごみ入れのポリバケツ
古い街道
いろんな神様の声が聞こえる神主
会社で言われた事を淡々とこなしてきたサラリーマン
お風呂屋さん

この人の手にかかれば何でも主人公になる。
子供たちと一緒に絵を書いて絵本を作ってもいいな、そんな気持ちにさせる優しいお話。

むかし、友人に面白い話を聞いた。
ハンコをいつも入れておくタンス。
いつもその場所にあるはずなのに・・ない。
家族中に聞いてみた。
でもやっぱりない。
「おかしい」
次の日諦めきれずにもう一度タンスを見てみた。
そうしたら!

そこにはちゃんとあった。いつもの場所に。
「小人だ。小人がいたんだ」

その当時そんなことあるもんかって馬鹿にしちゃってたけどこの本を読んで思い出した。私って馬鹿だったなぁ。

この本にはこんな感じの小さなお話がいっぱい。

銭湯「島之湯」はガスではなくていまだに薪でお湯を沸かしてる。
この道50年。ずーっと毎日。お父さんは毎日の天気や湿気から湯加減を決める。毎日毎日。ある日からこのご馳走のようなお風呂のお湯が黄金色に変化する。入った人の肌も黄色く暖かな光を放っている。黄色く優しい太陽のようなそんな光に包まれる。
そんなお風呂。
そんなお風呂に入った気にすこしなれた。

心が疲れたとき読んでみる元気になるきっかけをくれると思いますよ。

読書(あ行):いしい しんじ | comments(6) | trackbacks(4) | 
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