川の光
松浦 寿輝
今日みたいな風の冷たい一日。タータとチッチは今頃何をしている?
コタツのような暖かな巣で冒険話を繰り返している?
貯めておいた美味しいご飯をむしゃむしゃ食べてる?
新しい家族ももしかしたら増えたかもしれないなぁ
朝一番に読む新聞で連載されていた「川の光」
正直なーんだ鼠の話かぁと読む気なんて起きなかった
ところどっこい。こんな幸せな話を朝一番に読んでいたらきっと毎日がもっともっと輝いていたに違いない!ってくらい楽しい話でした
人間の都合によって先祖代々続いてた家を捨て安住の地を求めて川を上るねずみの話なんですがただ川を上がるだけではなくてそこには通せんぼをするどぶねずみの帝国があったり図書館を巣とするなんだかかっこいいねずみがいたりねずみなんて捕まえても・・っていう猫がいたり恋するモグラのおばちゃんがいたり。にっこり。あたりまえだけどねずみも猫もこの地球の住人なんだなーって改めて思った1冊でした
もしも出産していなければ私にとってこの本の主人公はタータだったと思う。でも私にとっての主人公はお父さん。子供二人を連れて辛くてもこんなことなんでもないやっていう風に前に進む。成長を続けるタータに嬉しい気持ちと寂しいなんともいえない気持ちを抱くのもぐっとくるものがあったし、いつか、いつか気づくと思う、お父さんが何故あの心優しい少年に飼われた方がタータ達のためなんじゃないか・・と思ってしまった気持ち。
お父さん、かっこよかったです!
今頃はおじいちゃんとふたりエノコログサの種でも使って碁をしてたりするのかなぁ。
うふふ
「風を頬に受ける幸せ」
本田美奈子さんの言葉
うん、人間って贅沢。ほんと贅沢だと思う
世の中はこんなに幸せに包まれてる
エビノートさんが子供とよみたくなるって言っておられましたが、ほんとにそう。
いつか夫にも子供にも読んでほしいなぁと思った1冊でした。
実は子供にはこっそり読み聞かせてました。
一緒にネズミたちと冒険をした気分はどうだった?