ダイイング・アイ
東野 圭吾
あまりの怖さに読み続けてしまった。
また明日読もうとか思って本を閉じた瞬間に彼女の目に囚われた。
いつもはストンと眠りに入るのに頭ではなにかをフル回転させてた。夫と息子の肌の暖かさにこれほどたすけられたことはなかったかもしれない。
突然の交通事故によって殺されてしまった彼女。
その事故を引き起こした男は彼女の夫に襲われ事故の記憶を失ってしまう。
突然消えた同棲相手。
心惹かれるミステリアスな女。
断片的に思い出す記憶。
「あなただったのね、私を殺したのは」と押入れから出てくる女が登場したところで怖さは最高潮。なんとなくこうなるんではないかって思わせられる箇所が何個かあってそのとおりになるんだけど最初のしかけがとにかくうまい。そのとおりになってもひとひねりがるというか。人間なのだからあたりまえなのだけど登場人物すべてに好きな面と嫌いな面があってだからこそというかとにかく怖かった。